GB400TTのフロントブレーキ整備!キャリパー固着・パッド交換・フルード交換を解説

Uncategorized

タイヤも新品になって、GB400TTの足回りが着々と整ってきています。

でも、足回りといえばタイヤだけじゃない。

止まるための装備、ブレーキも当然ボロボロでした。

今回はフロントブレーキの整備として、

  • キャリパーの固着(引きずり)解消
  • ブレーキパッドの交換
  • マスターシリンダーの清掃
  • ブレーキフルードの全交換

この4つをまとめて対処しました。ブレーキは命に直結する部分なので、妥協なく丁寧に進めていきます。


フロントブレーキの現状

キャリパーに引きずりがあった

タイヤを交換してホイールを回してみると、明らかに重い。

ブレーキレバーを握っていないのに、ブレーキが当たっている感触があります。これがいわゆる**「ブレーキの引きずり」**です。

10年以上放置されたことで、キャリパー内部のピストンが汚れで固着し、ブレーキをかけたあとにピストンが戻らなくなっている状態です。このまま走ると、常にブレーキがかかった状態になるので燃費も落ちるし、最悪ブレーキが焼き付きます。

マスターシリンダーのフルードがゼリー状に

マスターシリンダーのリザーバータンクを開けると、衝撃的な光景が待っていました。
長年放置されたものがゼリー状態になっているじゃありませんか・・・
これは初めての光景です。

本来は透明〜薄黄色の液体であるはずのブレーキフルードが、ゼリーのようにドロドロに、いやプルルンに変質していました。

ブレーキフルードは吸湿性が高く、長期間放置すると水分を吸収して劣化が進みます。10年以上ともなれば、もはや液体としての機能を失っているのも当然です。これでは油圧がまともに伝わりません。

ブレーキパッドはすり減り

<!– 写真③:摩耗したブレーキパッドのアップ –>

キャリパーを外してブレーキパッドを確認すると、残量がほぼゼロに近い状態でした。
ゴールに近い状態でした。

パッドの残量が少ないと制動力が落ちるだけでなく、パッドの台座(バックプレート)がローターに直接当たってローターを傷める原因にもなります。こちらも即交換確定です。


用意したもの

ブレーキフルードは塗装を侵す性質があります。こぼれた場合はすぐに水で洗い流し、ゴム手袋を着用して作業しましょう。


STEP1 キャリパーを取り外す

まずフロントキャリパーを車体から取り外します。

キャリパーはフロントフォークに2本のボルトで固定されています。ボルトを外したらブレーキホースはつないだままで、キャリパーだけをホイールから外します。
外した後には、ブレーキホースで吊られないように、フックなどでキャリパー本体を吊るして、ホースに負担がかからないようにしましょう!

※ブレーキホースを外すとエア抜きが必要になるので、ホースはつないだまま作業するのが基本です。

キャリパーを完全に外す前に、8mmのボルトを緩めておきましょう。


STEP2 ブレーキパッドを交換する

古いパッドを外す

ピンのボルトを外し、古いブレーキパッドを取り出します。

摩耗していたパッドを外したあと、キャリパー内部もブレーキクリーナーで清掃しておきます。

ピストンを押し戻す

新しいパッドは古いパッドより厚みがある分、そのままでは入りません。ピストンを押し戻してスペースを作る必要があります。

ピストン戻し工具やマイナスドライバーをあてがい、ゆっくりと均等に押し込みます。このときリザーバータンクのフルードがあふれることがあるので、タンクのフタを開けておくか、フルードをあらかじめ少し抜いておくと安心です。


汚れが酷く、オーバーホールが必要な場合は、「キャリパーピストンを掃除する」に進んでください。

新品パッドを組み付ける

新品パッドをセットしてパッドピンを通し、ボルトを締めて固定します。

パッドピンにはシリコングリスを薄く塗布しておくと、固着防止になります。ただしパッドの摩擦面やローターにはグリスが絶対に付かないよう注意してください。


STEP3 キャリパーのピストンを清掃する

今回の引きずりの原因はピストンの固着です。

ピストンを少し出した状態でブレーキクリーナーをかけ、ウエスで汚れを拭き取ります。
今回は目視で、ゴム部分に劣化があったので、交換します。

固着の原因は、汚れとこのピストン部分のゴムがカチカチになっていました。
また、スライドする部分のゴムも

この部分も交換です。

スライドピンの部分も交換です。

ピストンの外周や可動部分には薄くシリコングリスを塗布してから戻します。これで動きが格段に滑らかになります。


STEP4 マスターシリンダーを清掃する

ゼリー状になっていた古いフルードをウエスで丁寧に拭き取ります。

リザーバータンクの内壁も、ブレーキクリーナーを染み込ませたウエスできれいに清掃します。内部に変質したフルードが残っていると、新しいフルードを入れても汚染が進むので、ここは丁寧にやっておきます。


STEP5 ブレーキフルードをワンマンブリーダーで交換する

ワンマンブリーダーとは

ブレーキフルードの交換は通常、ブレーキレバーをポンピングする人とブリーダーボルトを操作する人の2人作業が基本です。

しかしワンマンブリーダーを使えば、1人でエア抜きとフルード交換が完結します。

仕組みはシンプルで、ブリーダーボルトに逆流防止弁付きのホースをつないで、負圧でフルードを吸い出すというもの。ひとりで整備する機会が多い方には本当におすすめの道具です。


フルード交換の手順

① リザーバータンクに新しいフルードを入れる

清掃済みのリザーバータンクに、新品のDOT4ブレーキフルードを補充します。作業中はタンクが空にならないよう、こまめに確認しながら進めます。タンクが空になるとエアが入り、やり直しになります。

② ブリーダーボルトにワンマンブリーダーをセット

キャリパーのブリーダーボルトを少し緩め、ワンマンブリーダーのホースを接続します。

③ ブレーキレバーをポンピングしてフルードを押し出す

ブレーキレバーをゆっくり握って離す動作を繰り返します。ホースの中に古い黒ずんだフルードが出てくるのが確認できます。

④ 新しいフルードに入れ替わるまで繰り返す

ホース内を流れるフルードの色が、透明〜薄黄色に変わってきたら交換完了のサインです。

⑤ ブリーダーボルトを締めて完了

フルードが新しくなったことを確認したら、ブリーダーボルトをしっかり締めてホースを外します。最後にリザーバータンクのフルード量をUPPERとLOWERの間に調整してフタを閉めれば完了です。


STEP6 動作確認

作業後にブレーキレバーを握ってみると、しっかりとした手応えが戻ってきました。

ホイールを手で回してみると、引きずりもなくスムーズに回ります。

整備前のあの重さが嘘のようです。


まとめ

作業内容状態・対処
キャリパー引きずりピストン清掃+シリコングリス塗布で解消
ブレーキパッド摩耗のため新品に交換
マスターシリンダーゼリー状フルードを除去・清掃
ブレーキフルードDOT4新品に全交換(ワンマンブリーダー使用)

ブレーキは走行安全に直結する最重要部品です。

旧車を動かす前には必ず点検・整備しておきたい箇所ナンバーワンと言っても過言ではありません。今回の整備でフロントブレーキは完全復活。GB400TTの復活プロジェクト、残る作業はバッテリー交換とエンジン始動です。いよいよ大詰めです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました