愛車カブとの時間をもっと快適に、もっと長く楽しむために、日々のメンテナンスは欠かせません。今回は、ブレーキの”命綱”とも言えるフロントブレーキワイヤーのメンテナンス方法を、ワイヤーインジェクターを使った方法を中心にご紹介します!
なぜフロントブレーキワイヤーのメンテナンスが必要なの?
「ブレーキはちゃんと効くから大丈夫!」そう思っていませんか?確かに、日頃からブレーキレバーの遊びを調整したり、シューの残量をチェックしたりと、ブレーキ周りのメンテナンスは意識している方も多いでしょう。しかし、意外と見落としがちなのが、ブレーキワイヤー内部の錆や劣化です。
フロントブレーキワイヤーは、ブレーキレバーの操作をブレーキシューに伝える重要な役割を担っています。しかし、経年劣化や雨水などの侵入によってワイヤー内部が錆びてしまうと、スムーズな動きが阻害され、最悪の場合ブレーキの効きが悪くなったり、ワイヤーがモケモケになってしてしまうことも!
「あれ?ブレーキの戻りが悪い…」
「ブレーキレバーの操作感が重くなった…」
こんな症状が出てきたら、それはフロントブレーキワイヤーのメンテナンス時期かもしれません。
ワイヤーインジェクターのススメ!
そこで活躍するのが「ワイヤーインジェクター」です。
これは、ワイヤー内部にグリスを注入するための専用工具。ワイヤーインジェクターを使うことで、ワイヤー内部に直接グリスを送り込み、錆や摩耗を効果的に予防することができます。
「でも、ワイヤーインジェクターってなんか難しそう…」
そんな心配は無用です!ワイヤーインジェクターは、使い方さえマスターすれば、初心者でも簡単に扱うことができます。
さっそく実践!ワイヤーインジェクターを使ったフロントブレーキワイヤーのメンテナンス方法
1. 準備するもの
- ワイヤーインジェクター
- ブレーキワイヤーグリス(今回はCRC5−56でやります)
- ウエス
- パーツクリーナー
- プラスドライバー
2. 作業手順
- 安全確保! 毎度定番で、まずは、平坦な場所で作業を行い、センタースタンドを立ててバイクを安定させましょう。
- ブレーキワイヤーを緩める フロントタイヤの右側に付いているブレーキのアームから、ブレーキワイヤーを取り外します。
これで、右手のブレーキレバーがフリーになります。
ブレーキレバーに取り付けられているワイヤーを取り外します。(狭い空間でもできる方は、スロットルホルダーを外さなくてもできます)
- ワイヤーの状態をチェック! 外したブレーキワイヤーをよく観察し、錆や傷、損傷がないかを確認しましょう。ひどい錆や損傷がある場合は、交換が必要です。
- ワイヤーインジェクターをセット! ワイヤーインジェクターにブレーキワイヤーをセットし、挟み込んで締め付けます。
- ワイヤーインジェクターの注入口から、油を流し込みます。(今回はCRC5−56でやりました)本来は粘度のあるグリスがおすすめですが、ワイヤー内の掃除も兼ねて、5−56です。
- ワイヤーの先端から、5−56が垂れてきましたら、ひとまずオッケーです。錆びた液体でなければ、とりあえずは大丈夫でしょう!!
- 余分なグリスを拭き取る。 ワイヤー表面に付着した余分なグリスをウエスで丁寧に拭き取ります。
- ブレーキワイヤーを取り付ける。 外した時と逆の手順でブレーキワイヤーを取り付けます。
- ブレーキの動作確認! ブレーキレバーを数回握り、遊びを調整して、ブレーキの効き具合や戻り具合を確認します。
フロントブレーキワイヤーメンテナンスの注意点
- 作業前に必ずサービスマニュアルを確認し、手順や注意事項をよく理解してから作業を行いましょう。
- ブレーキワイヤーは重要な保安部品です。自信がない場合は、無理せずバイクショップに依頼しましょう。
- 定期的なメンテナンスを心がけ、安全で快適なカブライフを送りましょう!
まとめ
愛車カブと末永く付き合っていくためには、日々のメンテナンスが欠かせません。今回ご紹介したワイヤーインジェクターを使ったフロントブレーキワイヤーのメンテナンスは、比較的簡単にできる上に、ブレーキの性能維持に大きく貢献します。
定期的なメンテナンスを心がけ、安全で快適なカブライフを楽しみましょう!
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